不完全自炊マニュアル 序章「自炊のコツとメリット」



みなさん自炊を始めようと思ったきっかけはなんでしょう?

多くの方は節約のためと答えるかもしれません

確かに効率的に行えば食費はぐっと節約できます

しかし、やりかたを間違うとへたしたら外食するより高くつくことがあります

自炊をするとき、ガスコンロを使えば、ガス料金はかかるし

食器を洗うとき、水も使います

材料費以外にもこれらの支出が加算されます

あなたが、食材を腐らせてしまったらまるまる材料費が余計な出費になることでしょう

自炊は諸刃の剣なのです



そしたら自炊せずにおいしい外食でいいじゃん?

とあなたは思うかもしれません

ところが自炊は節約以外の多くのメリットをもっています

もちろん、コツさえつかめば、大いに食費の節約になります

節約のコツの話はのちほどにして、まずは多くのメリットを紹介します



さきほど“おいしい外食”と書きました

あなたが思う“おいしい外食”を頭に思い浮かべてください

私がこころからおいしいと思えるお店は数件あります

みなさん知っているところで例を挙げます

私はモスバーガーが大好きです

全メニューもちろん制覇しております

店員さんが使う略語とかも覚えている位すきです

(スパイシーモスチーズバーガー、ポテトのS、チキンナゲット→スパモッチ、Sぽ、ナゲ)

モスバーガーに就職したいと本気で考えたこともあります

最近のマイブームはチキンバーガーです

袋から取り出す時、私のバーガーを持つ圧力でバーガーは大きく体積変化を起こします

バンズはふっくらしている証拠です

バーガーの包装紙のピンクシールをはがすとき

あたり一面にただよう香ばしいフライの香り

「唾液の床上浸水や」

あふれる期待感を抑えつつ思いっきりチキンバーガーをほおばる

「サクッ」

「ジュワッ」

ジューシーチキンが奏でる音色にもう脳内麻薬あふれまくりです

胚芽入りバンズのまわりはカリ、中はフワ

しゃきしゃきキャベツのみずみずしさが、清涼感を与えてくれます

キャベツの上にかかったオーロラソースが絶妙にマッチ

ピリッと小粋なマスタード

もうガクガクです



ちょっと興奮しすぎて話が思いっきりそれました

話を元に戻します

モスバーガーは確かにおいしいです

でもモスバーガーを毎食食べたら大変です

栄養偏っちゃうし、太っちゃうし、お金もかかります

同じものばかり食べてたら大好きが大嫌いになっちゃいます

こころからおいしいと思えるお店もいつも食べてたら飽きちゃいます

それに、こころからおいしいと思えるお店って意外と少ないと思いません?

外食するときの店選びって迷うと思います

この間○○食べたし、今日は○○でいいか

みたいな感じで妥協しちゃいますよね

たいしておいしいと思わないのに高いお金をかけたり

お金を節約して栄養バランス悪いもの食べちゃったりしちゃいます

自炊により、自分の食べたいものを、栄養のバランスも考えながら、

財布の状況に応じて、大変おいしくいただくことが可能です


レパートリーが増えれば

同じ鶏肉でも

昨日はバンバンジーサラダ、今日は親子丼、明日はタンドリーチキン

なんて感じであきません



自炊のメリットは他にもいっぱいあります

なにより、調理技能の習得です

料理できるってすごく自慢できます

みんなに重宝されます

異性にもてます

趣味は料理ですって言えます



また、自炊をすることで、食に対する興味もわくことでしょう

食材の良し悪しがわかります

安全性に敏感になります

彦麻呂みたいなコメントもできるようになります

「味の宝石箱や」



自炊は頭の活性化にいいそうです

食材選びから料理の工程を考えたり、盛り付けしたり、手先を使ったり

ぼけ防止になります



自炊をするってメリットがいっぱいあるとわかっていただけたと思います

次は自炊のコツをお話します



いかに節約するか?



自炊により節約できるか否か、食材選びで9割決まります

その他の水やガスの節約は環境にもやさしいし、確かに重要ですが、

節約は食材選びにかかってます

スーパーに行くとおいしそうなものがいっぱいならんでおり、

セールの日なんか安くて色々買いたくなってしまいます

ここで、おいしそうだから安いからといって、いっぱい買ったら

冷蔵庫で腐らせてしまう可能性大です

なれないうちは買い物リストを作ってからスーパーにいきましょう

節約のコツ、まずは無駄な買い物をしない

あと、ご飯を食べた後に行くと余計なものを買わなくてすみます

お腹がすいているとなんでも食べたくなっちゃいますから

また、お店選びと時間は重要です

生鮮食品はスーパーにより質が大きく異なります

確かにいいものを売っている店は若干高いです

しかし、食材が悪いと料理の質も大きく落ち、自炊のモチベーションが下がります

そこでオススメなのが高級スーパーの半額時間をねらうことです

店によって大きく異なりますが、閉店の1〜2時間前は生鮮食品が値引きされます

そこをねらって大量購入です

しかし、大量購入は生ごみを生み出す危険をはらんでいるので、

注意が必要となります

冷凍保存が可能な肉や魚は、買ってきたら小分けにして冷凍庫へ

これらの食材は、冷凍庫のスペースが許す限り、

ここぞとばかりに購入しましょう

冷凍保存不可の野菜は、必要な分だけ購入するようにしましょう

スーパーでは、賞味期限の迫った肉は味付けにより長持ちさせ、

リパック(もう一度パックしなおす)し、値段を下げて店頭に並べます

そういった肉は確かに鮮度が落ちますが、

もとがいいものはやっぱりいい味だします

腐っても鯛とはよく言ったものです

(本当に腐らせた鯛は最悪な匂いを発しますが・・・)

某スーパーでは、松坂牛300g3000円が

味付けによりリパックされ1000円

さらに賞味期限間近の割引で400円になってました

松坂牛300gが400円ですよ、おくさん

もちろん買いです

5等分ぐらいに小分けにして冷凍庫へ

そのまま玉ねぎと焼いて、焼肉丼

一食100円位で、贅沢な松坂牛が味わえます

やっぱり脂の甘みがちがいます



またまた興奮しすぎて話がそれましたが、

とにかくお店選びと購入時間は重要です



さて、次は自炊を続けるコツをお話します

自炊をすると当然食器洗いを要求されます

これがまた面倒くさい

いい料理人は洗物が好きといいますが

はっきりいって私は洗物が大嫌いです

極度の面倒くさがり屋なもんで

そこでみなさん洗物をださない工夫をしますね

でも調理器具や食器をけちけち使っていたらいい料理はつくれません

料理ははっきりいってスピードです

タイミングを逃したら一気に台無しになります

キッチンはめちゃくちゃよごしてやった方がいい料理ができます

そこで洗物をださない工夫よりもためない工夫をしましょう

まず、キッチンをめちゃくちゃにして調理したら

即効できあがった料理にがっつきます

料理は作り終わった瞬間から時間がたてばたつほどまずくなります

鮮度がおちちゃう

味わいつつも一気に食いきります

食い終わったらそのテンションのままキッチンの掃除をしましょう

ゆっくりテレビなんてみていたら後回しになっちゃいますよ

洗物がたまっていたら料理する気もおきません

とにかく洗物をためない努力をしましょう



自炊を続けるコツとして料理を楽しむことがあげられます

おいしい料理を作るときは友人を招きましょう

自分の作った料理をおいしいって言ってもらった時って、また作ろうって思うはずです

また、人に食べてもらって評価してもらうと、どんどんレベルアップします

友人に実験台になってもらってください



毎食自炊って結構大変です

仕事や学校で疲れた日なんかは自炊なんかやめて飲みに行きましょう

あまり切羽詰ってやると長続きはしません

だから私は不完全自炊です

時には外食を楽しみます

外食が新たなレシピの創造につながります

いっぱいおいしい店を食べ歩いて舌を磨いてください





さて、自炊する気になったあなた

まずは必要な道具をそろえましょう

第一章「包丁」

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